2012-06-06

studygift について問題が有ったと思う事・・・嫉妬・罵声ではなく。

特定人物や団体を攻撃する目的ではなく、一般的にはこうではないかという意見をできるだけ冷静に綴ります

(私の中では、家入氏は商売目的では無く、純粋善意好奇心で始めたのではないかな という前提です)

1.坂口さんの学籍状態について:

 初期段階において、読み手側に誤認させてしまうような表記があり、

 その事について、本人がはっきりと自覚していなかったという主張をしている点

 普通は、抹籍及びその前段階にあたり、大学側より事前・事後の通知・連絡がはっきりと学生に対して成される筈である

 学生証の返還も要求される筈である

 坂口さんが自身の退学処分につき、自覚していなかったという主張は一般的に受け入れられるには無理が有るのではないか

 また、彼女は退学処分後も「google+日本一になった女子大生」という売りでネット内外での活動等を行っている。

 studygiftにおいても、その延長線上で「早稲田大学生」であると主張する事により

 「ある種の利益を得ようとしたのではないのか」、と思われ、個人的に叩かれる大きな原因の一つになっているのではないか

 (現時点でも、google+プロフィールを「在籍中 Waseda University」のままにしている事も、

  studygiftの件で反省しているのであれば本来すぐに修正すべきで、不誠実な態度と取られる原因の一端と成り得る)

 この点に関しては、彼女当事者として、事の経緯につき再度、時系列に沿った詳細な説明をするべきではないだろうか。

2.「信頼性の担保」について:

 これは大きく分けると、支援を受ける本人に関する点と、運営母体に関する点に分かれる。

 1)支援を受ける本人に関する点

  その人の身分・履歴・賞罰・必要額等を誰が精査し保障するのか。極端に言えば、その人は実在しているのか?

  仮に身分詐称があったり、本人による金の持ち逃げ、別用途への転用等を誰が責任を持って監視

  瑕疵があった場合には誰が、どれぐらいの時間で、どのように処分するのか。

 2)運営母体に関する点

  システム手数料妥当な金額なのか、集金額は本当の物なのか、

  支援者には場を盛り上げる為のサクラが混じっていないか

  万が一返金の事態になった場合に正しく全員に返金される・された事の保障はあるのか。

 この点に関しては、残念ながら今回studygiftは非常に脆弱な担保しか持っていなかった様に思われる。

 (支援者は勿論善意存在であるが、運営者・非支援者迄全てを「善意である」という事をのみ以って担保とする事は

  この場合、支援者側にはリスクしか存在し無い。

  また、今回坂口さんの学籍の件でゴタゴタがあったケースを見れば、運営者側にもリスクが大きかった)

3.利用料・手数料の件について:

 集金額より10%がシステム利用料として支払われる、という仕組みと

 Paypal手数料表記がPaypalの決済手数料上限を2%程度越えた表記がされていた事に対して

 「苦学生を救う為の学費を集めるという名目で商売をするつもりか」「細かい所で利益ごまかしを行っているのではないのか」

 といった批判・疑念が少なからず起こっていた。

 実際の所は家入氏はお金儲けをする事が目的ではなく、

 システム構築や保守等の費用を考えれば、1件につき大した利益は生まない(下手をすれば赤字)のかもしれないが

 ・通常の奨学金制度募金行為等は非利益団体として行われるべきであるという認識

 ・ネット上での不特定多数を相手とした集金行為に対する一般的な警戒心

  (仮に悪意有る別人が同様のシステムを模倣作成した場合

   詐欺行為や集金額のごまかしを行おうと思えば、いとも簡単に行える物である点は念頭に置くべきである)

 ・studygift存在した、上記で記したような「信頼性の担保」の脆弱性を考えた上で、

  他者により第2・第3のstudygiftが現れて、その内の少なからずが詐欺行為等を行うのではないかという懸念

 といった世間一般的な考え方が、この点についての批判・疑念を生む原因になったと思われる。

 (こういった「世間一般的な考え方」を古い、硬直していると一刀両断に切り捨てる事は簡単ではあるが

  社会との共存には繋がらず、徒に先鋭化するだけではないだろうか)

 この点に関しては、上記2.「信頼性の担保」にも関わる事であるが、

 やはり「学生救済・学費援助の為のプラットフォーム」を名目とするならば、

 こういった批判・疑念を避けるためにも、運営母体は非利益団体として活動し、

 集金額と使途の透明化(外部第三者機関法人による銀行口座監査等)を徹底する必要が有るのではないだろうか。

 純粋に、「リターンと対価」のビジネスであれば話はまた違うのかも知れないが、

 今回studygiftに支援を寄せた方のその殆どは、坂口さんより提示された「リターン」に対して大きく魅力を感じたのではなく

 「善意」を以って、「学費を支援しようとした」点はまず間違いでは無いと思われる。

 支援や寄付といった行為が、人の心の「情」に訴えかける力を持ってしまうという事実が有る以上

 その「情」を仲介者が己の利益に転換する事や、

 「情」から生まれた支援(=金)の扱いを疎かにする事は人道上、許されない行為ではないだろうか。

 今後も「学生救済・学費援助の為のプラットフォーム」という方針ですすめるのであれば

 その事は決して忘れてはいけないと思う。

4.運営側の対応

 施行前に熟慮が不足していた点、批判に対する挑発的な発言については

 家入氏が既に自ら非を認めている事であるので、改めて言及するまでも無いと思われるが

 批判を受け始めてから対応にはやはり不味いと思われる点がある。

 ・そもそも企画発案者の1人で有る筈の、吉永氏の態度

  (沈黙を続け、studygiftについては有料のメルマガでのみ言及するという手段)

 ・サービス開始は迅速に、集金時点に於いては初期段階から頻繁に、不特定多数に広く告知しているにも関わらず

  批判を受け始めてからは、公式アナウンスの頻度と範囲が限定された。

  (途中経過を含めて、支援を実際に行った当事者のみを対象とし、

   それ以外を無関係な部外者として、情報の開示を行わないような方式は

   ネットというツールの性格上、

   ビジネス集客時点では不特定多数無差別に広く告知する方法から、まず始まる事を考えると

   「もしかしたら当事者(受益者・被害者)」に成り得たかもしれない大多数 に対しても情報の開示を行う事が

   誠実さの有る行動と言えるのではないだろうか。)

 上記の点が、沈黙により事態の風化を狙っているのではないか・金の問題も有耶無耶にするのではないか

 という不信感を煽ったのではないかと思われる。

最後に:

 ネット上ではよく「金を出す側は好きで出しているのだから好きにさせておけ」「騙される奴が悪いのだから放っておけ」

 という自己責任論的な発言を見受けるが、

 私自身は、そういった考え方は、防御本能や知識の無い人達焼畑の如く刈り取られ尽くし

 いずれ、全般の信頼を於けるビジネスサービス存在しなくなる社会の到来へと繋がると思っている。

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