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2024-05-20

考えて欲しい もし自分子供なら自分という親の元に生まれたいと思うか否か

結局のところこれに尽きると思うんだ

俺だったら申し訳ないけど嫌だし、避けられるのであれば避けて欲しいと願ってしまうな

子供は俺自身じゃないとは言え、だからと言って自分が嫌と思うことでも他人にならしてもいいと思える人種でもない限り、普通に無理なんじゃないかと思うわ

パートナーが欲しがるからという理由なら、それは自分自身が望んだものでない以上、能動的な選択の結果でない分、なにかあれば投げ出す可能だって大きくなるだろう

出来てさえしまえば我が子が可愛くて仕方なくなるみたいなこと言って誤魔化す人もいるが、それってどこまでも自分の都合の良いように物事捉えてるだけで、子供のことなんて実はこれっぽちも頭の中にない考え方の代表だと思う

結果論的に子供自身の生まれに満足したケースのみが大きくフィーチャーされるばかりで、子供が満足しなかった場合、満足させられなかった場合、その責任を親は取ることが出来ない

せいぜいが悲劇ヒーローヒロインぶって自己満足の「それでも子供幸せのため一所懸命頑張ります」ロールをやるぐらいで、なんならあわよくばその自分の愛にいつか子供が気付いてくれたら、とか思ってそうでもある

ていうか最悪、虐待かに発展していっても、なんの不思議もないしな

自分が嫌なことでも、他人になら平気でそれを押し付けることのできる人間なわけだし

そんな風に自分に酔い痴れる前に、そもそも自分自分の子供なんて嫌すぎるという考えがあったのならば、そのような状況に陥る可能性が高いことぐらい見えていたはずなわけで、そのリスクそもそも何故犯したんだって話に究極的にはなる

意図せず子供が出来てしまうことはあると思うが、それが自身の迂闊さ故である場合は、あまりにも見通しが甘すぎて、子供自身の生まれに満足しない未来に怯え続けて、結果的子供が満足してくれることをひたすらに願って行動するしかできなくなる

子供が出来てさえしまえば論の正体は結局のところこれで、恐怖によって無理矢理に笑顔を作らせて幸せ演出させることに他ならない

もちろん、これは表題の通り、もし自分自分の子供なら嫌だと考える人の話で、そうでないならこの考えが当てはまらないことは分かっている

から、結局のところこれに尽きると思うんだ

考えて欲しい

もし自分子供なら自分という親の元に生まれたいと思うか否か

anond:20240520150838

IQの高い女性理解していないのは、司会者モンティ心理だと思う。

司会者モンティは、プレイヤーが外れを選んでいた場合には、おそらく、チェンジの機会を与えないし、

プレイヤーが当たりを選んでいた時だけチェンジの機会を与える。

純粋確率学に詳しいプレイヤーは、チェンジ選択し、外してしまう。

これが司会者モンティの仕掛けた罠なのだ

×下方婚したけどうまくいかない○浮気するクズを見抜けなかったからうまくいかない

不幸自慢女性あるある最近気づいた

自業自得な部分があるのに、男を主語にすることで見抜けなかった自分の有責を無視して心の安寧をはかるんだよね

相手浮気するようなクズであれば、上方婚だろうと男だろうと不幸になるわけで主語浮気するようなクズになるわけ


浮気するようなクズを選んだとか子供を産むという選択肢自分で取っておいて、不幸だ不幸だ喚くのは赤ちゃんだろう

そういう状況もありうるんだと頭に入れて選択をしていれば、リスクを取ったんだからしゃーないわな、と諦めもつこうに、自分責任リスクを考えなかった落ち度をなかったことにするために、男を主語にして攻撃的になったところで人生プラスになるわけないよね

https://anond.hatelabo.jp/20240519131611

https://anond.hatelabo.jp/20240520085706

制服パンツスタイルの方がエロい

昨今制服にも選択肢が与えられ、女子スカート縛りからパンツ選択できるようになっている学校が増えている。

選択肢がある事はいい事だし、要望する声も多かったんだろう。安易ダイバーシティ推進の一貫として取り組みやすい事項でもある。

ただ不都合な真実として、パンツルックの方がエロくなってしま場合もある。体型が出やすいし、下着も浮く。

2024-05-19

母親がずっと苦手だった

母親とずっと反りが合わなかった。

母親田舎ちょっとした良家で長女として生まれ地元では3,4番手の県立高校から短大を経て、公務員になったらしい。

経歴からも察するに、ずっと”正しい”とされるルートを歩んできた人だったのだろう。

それは本人が望んでそのような道を選んできたのか、はたまた親の矯正ゆえだったのかは分からない。

母親は(おそらく)25,6で結婚して、約3年スパンで3人の子供を産んだ。僕は1人目の男、長男だった。

父親がろくでもない人間だったので、世帯年収は低かったのだろう。共働きだったが、困窮はしないものの裕福とは程遠い生活レベルだった。

夫婦(自分から見た両親)の関係性が終わっていたこともあり(後に離婚)、家族で過ごした思い出がまったくない。

一方で自分は、30も間近というのに貯金ほぼゼロ独身根無し草生活だ。

こんなふうに真逆生き方となったこからも分かるように、母親自分根本的なスタンスが異なっていた。

物心いたこから母親自分押し付けてくる世間一般的な正しさが苦しかった。

世の中にはもっと絶望的な家庭が存在することは分かったうえで、当時の自分には母親コミュニケーションしなくてはいけない実家地獄だった。

今となれば、母親子どもたちを育てるために懸命に働いてくれていたんだろうと分かる。

母親自分趣味お金を使っているところを見た覚えがないし、友人と遊んだり連絡を取ったりしている様子もなかった気がする。

そうやって自分人生を捨て、母親としての人生選択し全うしたのに、息子と没交渉になっている現状。

自分が親になるような年齢になり、その過程で同僚や友人を観測していくなかで、親になることは自分人生ゼロになるわけじゃないことが分かってきた。

母親人生を哀れに思うが、けれど当時抱いていた憎しみを今でも忘れられない。

ミステリーゲーって当たり外れ激しいっていうかほぼ外れじゃない?

人生で50作ぐらい遊んでるけど、オモシロイと思ったのは5作ぐらいだわ

Golden idle

Outer wilds

ゴーストリック

逆転裁判ストーリーの後味を高評価してるだけでゲームとしてはあんまり

・パラノマサイト

つうかどれも割と最近ゲームばっかだな。

SFCSS時代ミステリーって単なる総当たりでしかなくてしんどいんだよなあ。

んでまあPS2ぐらいの時代になってポイントクリックから3D探索になったりビジュアルノベルになったりと色々あったけど、総じてゲーム制がモヤっとするのよね。

結局はフラグ建ててアチコチ調べて作者の頭の中当てるだけだろっていう。

特にキツイのが「君の選択物語の結末を決める(ニチャァ」みたいなノリが混じってるやつ。

大抵はどっち選んでも大差ない作りになってるか、結局は片方ゲームオーバーで実質一本道なのに形だけ選択を促してきててモヤっとする。

正解なんて1つでいいからそこに至る過程で意外な結末を納得の行く形で味あわせて欲しいんだよね。

手間さえかければ面白いモノが作れるって意味じゃ一番可能性がありそうなジャンルなのに、何故か粗製乱造気味なのが不思議だわ。

売上があんま見込めないのかなジャンル的に

anond:20240519215255

増田たちが好むのは自分を虐げてきた人間たちを自分選択で困らせたり、苦しませるスカッ復讐譚だろうが

その手札を持ちながら行使しない理由があるのか

anond:20240519185911

感染症に対しては最初期の封じ込めと囲い込みが最上選択なのは危機管理習ったことある人間達にとっては常識なんだが

ロックダウンを一分でも早くしろっていう指摘は間違いでもないし正解

anond:20240519160520

ウウワー!昭和の家父長制だー!リアルパパ活おぢさんだー!無理無理無理無理!

ブライダル業界マーケティングにまんまとだまされ「見得」で数百万をドブに捨てる選択キモすぎる!無理!婚約指輪給料3か月分ですか?www昭和かてwww

あっ経営者年収1億?それはすみません。僕の負けです

anond:20240519154816

結婚式費用とか言ってる増田と生きてる世界が違ったんだろうな

もう退職したおっさんだがかくいう自分も出さなくていいと思っていた。

けど娘2人それぞれ数百万出したよ

長女が結婚する時はそれが普通文化なんて知らなくて驚いたけど向こうさんも出すと言うからには娘のメンツもあるし出さないなんて選択はできなかった

下の娘の御相手はいい所のご家庭だったからより気を使った。

である自分たちの行いのせいで娘が相手方の家族から何か言われることもあるという話を聞いて、そんなお金ないと焦ったが、妻がそういう所しっかりしていて別で積み立ててくれて助かった。

娘が小さいうちは結構費用なんて最悪出さなくてもいいしカツカツ節約しなくても……と思ってたが、いざその場になるとそんなことは言ってられないこともある

さなくても済む相手ならそれに越したことはないが、結婚は本人同士だけの問題では無いので出さなければいけない場合考慮できるならした方が良い

子供可愛いなら尚更

anond:20240519130934

見てはいるけど…

うーん、絶対離婚する!って訳じゃないし暮らしてみて大丈夫そうならそのままのつもり。

そもそもDVとかそういうのってそもそも犯罪でしょ。家庭内ならDVって名称になるだけで、離婚して赤の他人になったら暴行罪警察呼ぶしかなくなる。

そもそも共同親権自体選択余地あるみたいだけど、やっぱり無理なのかな。

anond:20240519130103

協議の上で選択、纏まらなければ家裁行き

一応DVとか虐待する親なら家裁単独親権移行も可能らしいが

離婚する状態っていったらそういうレベルだと思うんだがちがうのか?

anond:20240519052738

言いたいことはわかるし同意するところもあるけど、そんな理想論を言われてもなって話。

論理より感情で動く」というけど、それは自分じゃなくて社会感情で動くんだから仕方ない。

(間違っていたとしても)周りの常識に逆らった夫婦は最も損をしやすく、現実的にはその行動のコスパが悪いっていう話なんだよな。

常識への反論いくら正論でも、SNSで大量の批判コメントが来ることが今の日本社会物語っている。

あなただってプーチンは正しい。ガーシーは正しい。なぜなら~」なんて言い出す人がいたら論理も考えず反射的に感情反論するでしょ?

だって論理をしっかり考えて反論できるのは自分当事者のことだけなのよ(経営者は育休の当事者じゃないから関心がない)。

結果的に、(大企業とか制度の導入が進んでないところで)前例のない常識破りをすると色々不利益を与えられて、

夫婦で楽になるためにしたはずの行動が、結果的もっと大変な目に巻き込まれるということだ。

社員経営者次第で干すことも転勤させることもどうにでもされてしまう弱い立場からあなたが思ってるほど男性選択権なんかない。

そういえば、男女平等のためにスカート男子はいてもいいって校則ができた学校があったらしいけど、

校則があるからと(性同一性障害でもない男子が)スカートはいていったとき学校でどうみられるのかを考えればいいっていう例を唐突に思いついた。

論理で考えると、何も間違ったことはしてないよな?)

もし自分が楽したいだけの身勝手な考えなら、多分思い通りに楽になることは無いと思うからやめた方がいいと思うけど、

どれだけ大変な目に遭っても常識を乗り越える道を夫婦で選ぶ覚悟があるなら「頑張ってね」と言っておきたい。

そういう社会犠牲になって頑張って変えようとする人が増えないと社会は変わらないので、矢面に立ってくれると助かる人はいるだろう。

女性が働いて男性育児なら、女性差別で下に見られやすい「女性」という属性で男社会で戦ってキャリアを上げていかないといけないし、

育児する男性ママ友コミュニティにうまくなじんで、自分の家庭がコミュニティから追い出されないようにしないといけない。

まぁ、今の世代経営者になるころにはこういうことは放っておいてもなくなってると思うけどね。

「できるだけ楽に男女の負担を均等に」が目的だとすると、女性としては理解のある企業に勤めている人を探すのが最適解になるのかな。

2024-05-18

anond:20240517191901

多分釣りなんだろうだけど、何が間違っているかマジレスしてみる。

婚活結婚等価交換取引ではないので

自分が欲しい条件をそのまま相手に伝えても得られるわけでない。

例えば男女を逆にしても、子供が欲しいが仕事が忙しい年収2000万円の男がお見合いをして

  • 子供を2人産んでくれること
  • 家事育児をやってくれること
  • その代わりに仕事を辞めていいこと

を条件として出したら、かなり怖い感じがする。

これは、子供を産めなかったり、家事育児が行き届かないと、離婚されそうな雰囲気があるから。そしてその場合無職で歳を重ねた状態で放り出されるから

もちろん、結果として専業主婦になって子育て育児に専念する女性はいるけど、夫婦として一生添い遂げる信頼があるのが前提。

「運よく子供が生まれたら、お金は私が稼ぐので、あなたに育休取得と時短勤務をお願いしたい」というと絶対に誰もうんって言わない

これは相手に半ばキャリアを捨てるように要求しているので、うんと言われないのは、あなたが信頼されていないから。

まずは、あなた結婚相手として信頼される(キャリアを捨てて年収が増える見込みが無くなっても離婚しない・モラハラしないと思われる)必要があるだろう。

それは婚活条件として正しいのか

「夫に育休取得と時短勤務を取得させる」のは手段であってゴールではない。

そして、育休取得も時短勤務も夫のキャリアとのトレードオフがあるので、代替手段が取れるのであればそれも検討すべき。

では、ゴールは何なのか?

それは、あなたが「仕事が好きで仕事を続けたい、キャリアを積みたい」であるだろう。

そして、その実現のためには

など、さまざまな方法がある。

もちろん、夫の育休取得や時短勤務も選択肢の一つだけど、それを条件として突きつけるのではなく、まずは「仕事が好きで仕事を続けたい、キャリアを積みたい」ことを伝えてわかってもらった上で「妻のキャリアアップをサポートしたい」と思って育休や時短選択してくれるような人を選ぶべきではないかな。

年収問題にするのは間違っている

相手年収自分より低ければ育休や時短要求できるという考えは間違っている。

もちろん、夫婦で話し合った結果として「年収が少ない方が育休や時短を取得した方が得だ」という考えはあると思う。

ただ、その大前提といて夫婦に信頼がある必要がある。

信頼がなければ、仕事キャリア離婚へのリスクヘッジになるので、元増田要求は「キャリアを捨てる選択」の押し付け合いにしかならない。そして、結婚前の段階で不利な条件の押し付け合いをしてくるような人と結婚したい人はいない。

「38歳以下じゃないと絶対に嫌」という条件が意味不明

元増田を読むと

相手が38歳以下 → 低年収からしか相手にされない → 育休取得と時短勤務を押し付け

というロジックになっているのだけど、相手年収が高ければ(大黒柱になってくれるのであれば)、育休取得も時短勤務も要求しないように見える。

であれば「38歳以下」という条件を緩和して(そのかわり「おじさんくさくない見た目」とかの条件がつくかもしれないけど)、年収が高い人をターゲットにした方が良さそうな気がする。

anond:20240518181527

貢いだのは本人の自己選択だし返せとかいう方がおかしいし殺したら罪だよね

殺された人は何も悪いことはしていない

男だからそういう狭窄した視野と歪んだ認知なっちゃうのかな

anond:20240518172107

1人の善人と3人の悪人、どちらかの命がかかってる時、3人の悪人を見捨てる選択した人が「いい人」って判定されそうだね。

anond:20240518153010

選択余地があるから追い出されることはないよ

女の子たちは他の席に行き、他の客からバカにされた目で見られ、同行者からは呆れられるけど。

わざわざ席料を払って肩身が狭くて不快な思いをしに行くの、全く理解できないけど、それは自由

適正テスト問題文が他人事みたいな書き方だったか

空気を読んで一般論ではこうだろうなという選択をしたら

診断結果で人格否定された

●すぞボケ

anond:20240518152305

女の子ドリンク代出して相手してもらうのが強制ならそうだけど選択余地あるんでしょ?

選択余地あるなら自由では?

それが嫌ならコース料金に女の子の分も含めておけばいいのでは?

生きづらい人とそうじゃ無い人の違い

絶対的に運、他はおまけ・・・で、終わるけど、あえて、おまけについて言及するなら、

生きづらい人は『不誠実かつ考えないといけないところで考えない人』だよな

 

能力かなぁって思ったけど、能力じゃないと思うんだよな

ワイの英語小学生以下だけど一般的には高給取りでおすし

ポンコツCPUシングルコアな上にスケジュラーうんこでもべつに問題ない

 

あらゆることに気を張り巡らせるのは現実的じゃないので、あらゆる物事について全て考える必要はないのだけど、

これは金になる、これは今後自分人生に役立つってシーンで、全て考えないを選択した結果よな

化粧水できゃっきゃ言ってる人ら見ると心底そう思う

2024-05-17

フェミニスト大嫌いな人こそ、特権階級の女様が主人公ドラマ、虎と翼を見るといい

なぜなら主人公は「ひたすら恵まれている」ハイポジションリベラル女子」だから。日頃から女はズルいと怒り呆れがちな人たちが真っ先に鼻で笑うタイプの恵まれた女だから

ドラマ主人公の寅子は、投資銀行に勤める父と良妻賢母の母という大正昭和初期のアッパークラスの、それもリベラル色の強い理解あるご家庭に生まれて、その潤沢な社会資本を余すことな享受して弁護士の道を自由に邁進している。そして勉強大好きで周囲が態度を変えるほど頭が良く生まれついてもいる。そして子供のころから正義感がある。家柄が良くまっすぐ育った明るい優等生

大学に行っても目立つタイプ、拗らせミソジニーを発動する拗らせエリート同級生男子が、いつの間にかそのまっすぐな人柄にやられて好意を抱いたりする程度にはモテる

寅子の家には、父が面倒を見ている司法試験合格を目指す書生がいて(アッパークラスのご家庭ならでは)この書生とも「私たち同じ道を進む仲間よね」という異性友達ムーブをぶちかましているが、書生は寅子に片思いである。そしてこの書生よりも寅子の方が圧倒的学力がある。要するに立場的にも、恋愛的にも経済的にも非対称性が生じている年上の男性を寅子は「異性の友人」として遇している。中々のタマである

寅子は、前述した好意を抱かれていた拗らせエリートに「彼女結婚してくれとはいえない、彼女の夢を奪うことになるから」と思われて振られてしまうのだが、それまでどっちつかずの態度だったくせにいざ振られるとショックを受けたりするし、せっかく弁護士になったのに依頼が来ないのは私が結婚していない(社会的信用がない)からだ、と思いつき慌てて縁談を探してもらうがうまく行かない。そりゃそうだ。

ところが助け舟で、寅子に片思いしていた家の書生から結婚をしたいと言われる。渡りに船逃げ恥のような「条件偽結婚」だと思い込みスピード結婚を承諾するが、前述のとおり書生は寅子に片思いしていたわけで、初夜にぬいペニ状態となる。かわいそうな仲野太賀…。

と、寅子の痛さを中心に4月ドラマが始まって今日までの1カ月半を振り返った。フェミニスト嫌いの諸氏や、女はずるいと常々思っている諸氏が叩き放題の「豊かさという下駄を履いて産まれた恵まれた女様」それが寅子である伊藤沙莉が演じていなかったら大変なことになっていたと思う。

だが伊藤沙莉の演じる寅子はとっても魅力的である

「虎と翼」は、現代問題昭和初期の物語に練り込んでいる疑似歴史感が臭うドラマだが、一方でモデルになっている三淵嘉子は実在の人で、ドラマにおける寅子のキャリアや背景はモデルのそれをなぞっている。恵まれリベラルな家に生まれ弁護士になり、戦争時代突入し、色々あって戦後日本初の裁判官になるスーパーウーマンである

ドラマの寅子も恵まれた家に生まれ、厳然とした性差別がある世界を、明るく、元気に、強気に突き進んでいく。そして突き進む中で彼女は、自分が周囲と比べ恵まれていること、「自由選択ができるという」下駄を履いて生まれてきたことを徐々に自覚していく。

寅子が持って生まれた豊かな資源は、裏返せば、女に人権がなかった時代には、ここまで特権的に恵まれてなければ法曹界で働く道を切り拓くことができなかった、ということの証左だ。そしてこれを現在に照らせば、形式上男女平等になった現在の女は寅子に比べれば矜持や頑張りが足りない、という振り返りもできるし、現在でもまだまだ形式的しか男女の機会平等は達成されていないよなと振り返ることもできる(医大入試における性差別不正はつい最近出来事だが、あの時は差別だと批判する意見と、女はズルいから消耗が強い診療科を選ばないため合理的配慮だという意見に二分されていた)。

これは、女性人権がなかった頃を引き摺って今も残る男性優位の古い価値観を、改めてマーカーでなぞっていく作業であり、同時に現代の女が抱える特権性の問題も照らし出す作業でもある。

そしてドラマの中では、現代にもしっかり残っている、個人幸福を削るような価値観を改めて再発見することになる。

結婚しなければ社会的信用が得られない」、「エリート男が生きていくには従順に従う女が必要」、「女の弁護士なんて信用できない」、「自分より優秀な女は生意気で目障りだ」、「適齢期を過ぎると縁談がない」、「人は生まれた国や家や身分に縛られる」、「平等を求める声は不平等利益享受する側には届かない」、「上品批判下品な妬みには勝てない」、「お金がないと社会的意義の高い仕事につけない」などなど。昨日どこかのSNSでだれかがぼやいていそうな内容である

これらは女だけではなく、男も同様に削られる呪い価値観である。学友たちはこの呪い価値観によって法曹界で働くという夢を立たれていき、寅子は弱い立場に置かれた人を助けたいという正義実践に加えて、諦めなくてはならなかった仲間への思いを「使命」として背負う人生を選ぶことになる。

平等と戦うに十分な恵まれ武器を持って生まれて、更に先駆者の使命を背負った寅子は、おそらく来週から戦争ターンではどんどん「恵まれていたもの」を奪われていくことになるのだと思う。世紀の愚戦・負け戦の太平洋戦争ってそういうものだったから。男は戦争に行くし残った老人や女子供は空爆さらされる。男も女も人がたくさん死に経済活動は退潮する。

その時でも寅子は「正義」と「使命」をもって生きていくのだろうと思う。モデルの三淵さんは生き残ったし、何しろドラマ主人公なので正義や使命は捨てないだろう笑。

たくさんのものを奪われてなお「正義」と「使命」を失わない女がどんな生き方をするのかのドラマを私はとても楽しみにしている。

そして、形式上の機会が平等になった世界で、これまでずっと恵まれていたはずのものをどんどん奪われ不満が溜まっている人たち、「女は狡い」、「現代の女は特権階級だ」と思っている人こそ、奪われても正義と使命を捨てなかった人のドラマを見てほしいと思う。

フェミニズムドラマくっさー、と思う人も多かろうが、お勧めしたいのには、単純にドラマとして良くできているのもある。

寅子は「戦う女戦士」みたいな感じではまったくなく、前述通りそこそこの空気読めないわがままな、脇の甘い生き方をしていて、いちいちナレーションに突っ込まれている。ナレーション尾野真千子で、芝居がかったナレーションだがコメディの良い味付けになっている。

寅子の両親や兄夫婦明治家族観(男が働き女は家を守る)できわめて円満夫婦関係に描かれている。一方で嫁姑ちょっとしたストレスも描かれたり。父は帝人事件(疑獄事件)の当事者になり、リベラルエリート父親会社での立場に縛られる姿をシリアスに描いてもいる。

また、法曹界への女性進出を後押しする立場であるリベラル派の教授弁護士がしっかりと性差別をしていてフェミニズムにおける父権問題提示していたりもして、本当に痒い所にまで手に届く配慮がされている。セリフやシーンの伏線もとても豊かでドラマとして見ていて普通に面白い出演者はみな手練れの俳優だらけで演技へのストレスはほぼない。

単にドラマとしても面白いので、ぜひ。

フェミニズムドラマとしての側面については、あまりブコメが集まっていなかったがこの記事分析がとても分かり易かったhttps://bunshun.jp/articles/-/70764 これ読むと「女のためだけのドラマ」じゃないことがよくわかると思う。

ところで最後全然話は変わるのだが、昭和初期というのは実はWWIIジャンプして戦後と地続きになっていたかなり民主的かつ退廃的な時代だったらしい。「富国強兵」を叫んで強国を目指していた大日本帝国から現代にいたるGDPの推計推移をみると「戦争が無かったらこグラフの線が素直に上がっていたのではないだろうか」と感じさせるラインが描かれる(https://www.nippon.com/ja/in-depth/a04003/ 中ほどのグラフ)。まあ実際は戦争しないと色々糞づまっていたわけで後付けの皮算用しかないが。

ともかく、人が自由を求めそして退廃を享受できる程度の十分な豊かさが生まれていたのが大正末期から昭和初期の時代。ちょうど朝ドラで描かれているこの時代は、結構現代に近い時代だったりもする。

しかし、このニッポンドットコム笹川財団由来のかなり右寄り情報サイトなのだが、それでも「高度成長期ストック90年代で尽きてその後の策がねえぞ」という分析になっているのが、ちょっとだけ面白いですね。

anond:20240517184259

やるしかなかった人々なんだろうな

一方で、選択コストをかけてないもんだからか、幸せそうではある

故人の感想です

anond:20240517122432

多世界解釈的なのでちょっと違うけど、不慮の事故とかで亡くなる人がいるけど、その人は私の主観的世界では亡くなっているのかもしれないけど、その人にとっての主観的世界ではうまく不幸な事象回避して元気に生きてるんじゃないかと思ってる。

ももここまで生き延びてきているけど、誰かにとっては私が死んでしまった世界もあって、そこでは「気の毒に、運が悪かったんだね」とか言われちゃったりしてるんじゃないか想像している。

今生きている人は、生存した世界の方をうまく選択しながら来たから生きてるんだし、おそらくこの先も生物的な寿命くるまではそんな感じで生き続けるんじゃないかな。

永遠に生きることはできないからいずれ死ぬんだろうけど、死んだら自分主観的世界が無くなるだけなので気にしてもしょうがないと思ってる。

自分が死んでしまった世界が知覚できないのと同じかな、でもやっぱり死ぬのは怖い。

色々な物事曖昧にしたままで生きていくのがベストと考える向きもあるが、生きるのは決断連続で、決断するということは何かを選び、他の選択を捨てるということでもあるので、曖昧さを少なくしていった先に自分人生が浮かび上がるということかもしれない。

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