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2024-05-20

陰謀論・反ワクにハマり、デモに参加しようとする友人を説得したい

 親しい友人が、陰謀論にハマりました。

 趣味SNS陰謀論について積極的に発信するようになり、陰謀論である主催者がおこなうパンデミック条約反対デモに参加すると言い出しました。


 私は、陰謀論の主張内容にも、それを信じ広めようとする人たちの態度や振る舞いにも賛同できません。友人がそういった思想に染まることが耐え難く、陰謀論を信じることをやめてほしいし、最低限デモには行って欲しくないと思い、説得を試みました。結果、陰謀論への信仰(本人は自分の主張を陰謀論とは思っていない)を止めることは叶いませんでしたが、デモへの参加は思いとどまってもらえました。友人を説得するために手紙を書いたのですが、直接口頭で伝えることができたため、この文章を送ることはなくなりました。

 せっかく書いたのにもったいない(笑)ので、供養と、私と同じように陰謀論デモへ行こうとする友人にモヤモヤしている方の気持ちを整理するきっかけになればと思い、ここに投げることにしました。また、手紙の本文中に挙げた書籍は、陰謀論実態を知るために読んだ十数冊の中から中立的立場から書かれていると感じたものを選びました。特に情報パンデミック」は読みやすおすすめです。


 なお、私の友人は「ここまで心配してくれる友達との仲を壊してまで行くのは止めよう」という気持ちからデモ参加を取りやめたのであって、陰謀論を信じること自体を思い直したわけではなさそうということを書き添えておきます。予断を許さない状況は続いています

  友人へ。もし、この投稿を見つけたのなら、陰謀論というワード検索たか、少しでも疑問を抱いたか、だと想像します。正直、私の反対を押し切ってデモに行くなら絶縁もありうると思っていたし、陰謀論を信じ続けるのであれば今までのようには付き合えません。考え直してほしいです。




 パンデミック条約反対デモに行く気持ちは変わらないと聞き、今の時点での私の思いを伝えておきたいと思い文章にまとめることにしました。返信しなくて構わないから、読むだけは読んでください。


 あなたが心から日本の現状を憂い、未来を良いものにしたいという善意と熱意からデモに参加しようとしていることは、十分理解しているつもりです。その気持ち否定したいのではありません。

 でも、私との友人関係「真実」を多くの人に知ってもらう活動、そのどちらかを選べと言われたら、今のあなた後者を選ぶでしょう。そのことが本当につらく、悲しいです。実際にそうなるかもしれないという危機感覚悟を持って、今この文章を書いています

 陰謀論を信じている人を説得することは困難、むしろ逆効果であることも承知の上です。本来であればスルー一択の状況だけれど、私はあなたとの友人関係を失いたくない。その一心からであって、決して非難攻撃をしたいのではないということ、分かってください。


 ここからは、あなたの信じる「真実」のことを陰謀論と呼ばせてもらいます安易レッテル貼りが良くないことは重々承知していますが、他に適切な言葉が見つからないので、ごめんなさい。

 一部の権力者が外からはわからないように自らの利権を得るためのはかりごと=陰謀陰謀があるという前提で世の中の事象説明しようという試み=陰謀論、と捉えています史料証拠があり明るみに出ているもの陰謀、明確な根拠がないのに仮説をそのまま事実と主張するもの陰謀論、です。現在進行中で明るみに出ていない陰謀もあるかもしれませんが、明るみに出るか確実な証拠が見つかるまではそれも陰謀論範疇といえます。正しくないかもしれないけれど、間違いを回避するためにはこのスタンスを取ることが健全ではないかと考えます



 

 デモに行って欲しくない理由は主に二つです。


 ひとつめは、デモの主張内容の根底陰謀論があること。

 今回のデモの主張内容、ワクチン関連死の真相解明・超過死亡の原因究明・パンデミック条約反対、これら自体は真っ当な主張に見えます

 しかし、主催者発言などを見ていくと、おそらく陰謀論論理価値観を前提にしているのだろうと推測ができます。「日本を滅ぼしたい何者かがばら撒いた毒によって人がたくさん死んでいる」と言いたいのですよね。


 陰謀論は、科学的根拠を精査しておらず論理が飛躍していることにも違和感があるのですが、それ以上に「全ての事象には必ず明確な原因がある」という二元論姿勢こそに、問題本質があるように思います


 あなたは、デモ主催者陰謀論であるという私の指摘に対し、彼の言うことを全て信じているわけではないと言っていました。陰謀論には、荒唐無稽ものから真実に近そうなものまで多々ありますしかし、荒唐無稽ものは信じていないから、というのは、陰謀論を信じていないということにはなりません。

 「根拠の不確かな」「それっぽい説を真実と信じ込み」「善悪二元論帰結させ」「反論する相手のほうが間違っていると攻撃し」「自分の信じる真実理解しない者は反対勢力洗脳されていると憐れむ」「対話不可能な」言論に心当たりはありませんか。

 あなたの主張には、おそらく正しいもの現実に即したものも多々含まれる。しかしその根底にある信念(ディープステートによる世界支配)は、紛れもなく陰謀論のものです。ディープステート存在は、現時点ではあるともないとも証明のしようがない。それを「ある」と確信しているところに、危うさを感じます

 利権絡みで政治が歪むというのは普通にあることでしょう。歴史を紐解けば、そういった陰謀が実際に存在したこともありました。

 しかし、少子化報道感染症対策をはじめ、あらゆる現象がそこへ帰結するというのは、いくらなんでも飛躍しすぎです。ディープステートが本当にあると信じることが、認知を歪めてしまっていると感じます


 世の中には「わからない」ことがたくさんあります。答えが一つではないことも、立場が変われば意見が変わることもいくらだってあります

 ワクチン関連死の真相も、超過死亡の原因も、おそらく現時点では「わからない」のです。わからないなりに、未知の感染症になんとか対抗しようと手探りで行われた結果、思いもよらない被害が出てしまった。そんなところではないでしょうか。

 もちろん、それで良かったとは言いません。原因も究明されるべきでしょう。それでも、わからいかもしれない。科学の、医学の力なんてそんなものなのです。

 もし原因が判っても、今の政権は都合の悪いことを発表しないかもしれない。隠蔽を疑いたくなるのはごもっともです。だからデモで抗議する。理解できます


 しかし、それがなぜ「隠された陰謀によるもの」と結びつくのでしょうか。「明確な答えがないと不安」な気持ちを、絶対悪である何者かの所為にすることで安心したいのではないですか。


 カルトマルチ自己啓発セミナーと同じ構造です。不安を一発で拭い去ってくれる魅力的な何か、「気づき」、昨日までの自分とは違う覚醒したような気持ち。そういったもの陰謀論はもたらしてくれるのです。脳にとっては快楽です。だからハマる、依存性があるのです。

 真実からスッキリ納得がいくのではありません。スッキリするからそれを真実錯覚するのです。


 私は、陰謀論を広めようとする人たちの、自分たちの主張が絶対に正しいと信じて疑わない(ように見える)立ち振る舞いが苦手です。

 世の中に、絶対的な悪や完全な正義はないと思うからです。世界の仕組みも人間の行動も、数十分の動画簡単説明できるほど単純ではないと思うからです。理不尽で不可解な状況に置かれたときも、一旦は現状をありのまま受け止めることからしか理解は始まらないと思っているからです。この点において、陰謀論スタンスとは相容れないのです。

 そもそも、隠された世界的な陰謀本当にあったとして、それを一般市民YouTubeで手軽に知ることができるなんて、おかしいと思いませんか。



 もうひとつは、エコーチェンバー問題

 デモに集まるのは、陰謀論的な価値観の人、それに疑問を感じていない人たちだと思います。同じような意見の人に囲まれていると、その意見多数派正義のように思えてくる。リアル陰謀論コミュニティに参加することで、あなたがそちらの世界ますます傾倒してしまうことを恐れています

 デモはきっと楽しいでしょう。同じ意見の人たちと語り合い、声を上げ、この国の未来のために行動しているという実感が得られるわけですから。せめて、ここまで読んでもらって、陰謀論の「おかしさ」に少しでも疑問をもってくれていたらと思います

 また、陰謀論スピリチュアル自然派マルチカルト親和性が高いです。これらは、日常生活人間関係に大きく影響します。コミュニティの内側にいると気づきにくいものですから、引きずられないよう気を付けてほしいです。



 「陰謀論と言われても負けない」「陰謀論なんて信じてないけどこれは真実」「正しい情報は隠されているか自分で調べなければならない」これらは陰謀論に飲み込まれる人が必ずと言っていいほど口にする言葉です。

 あなた政治・経済に詳しい。それは誰もが認めるところです。けれど、政治に関心が高い人ほど陰謀論を信じやすく、逆に教育の高さや政治立ち位置陰謀論への染まりやすさに影響しないということは知っていますか。

 ネットYouTubeだけでなく、ぜひ一度関連書籍も見てみてほしいと思いますあなたに勧められた動画を見ていない私が言える立場ではないとは思いますしその点は申し訳ないと思うのですが(実はいくつかは観ようとしました。しかし冒頭から何を言っているのか意味がわからず、苦痛で、すぐに観るのを止めてしまいました)、少なくとも誰でも好きなように公開できる動画よりは、ファクトチェック体制のある書籍のほうが信頼できると私は考えています


 参考までに、陰謀論歴史やそれを信じるに至るメカニズムを、心理学的・統計的調査をもとに分析している書籍を挙げておきます

陰謀論入門」ジョセフ・E・ユージンスキ 作品社 2022年

情報パンデミック読売新聞大阪本社社会部 中央公論新社 2022 年

陰謀論」秦正樹 中公新書 2022年



 私は賛同できないけれど、陰謀論を信じること自体個人自由です。それなのになぜその世界観を否定するのかを、最後に書きます


 あなたは、「真実が一人でも多くの人に広まってほしい。生活が安定しなければ趣味も楽しめない。政治生活から政治のことを発信していく」と言っていましたね。

 しかし、まず大前提として、趣味SNSではみんな趣味の話をしたい。人の家の生活、たとえば晩ごはんメニューがどうでもいいのと同じように、人の政治的主張もどうでもいいのです。

 もちろん発言することは自由です。時には「あ、なるほど」と思い、時には「ちょっと面倒臭いな」と思い、多くはスルーされるでしょう。平和的な、現実に即した発言であれば、ですが。


 陰謀論本質は、全てを二元論帰結させがちなところにあります。つまり何かを語る時、一方的かつ断定的な物言いになる傾向があります。率直に言って「怖い」のです。反論なんかしたら百倍になって返ってきそうだし、話が通じなさそうに見えるのです。

 それを見た人はどう反応するか。同じ意見を持つ人は賛同を表し、ますます先鋭化していく。反対意見の人は、反論して不穏な空気になるか、黙って去る。そしてほとんどの人は、そっと離れる。だっていから。


 すると、いずれどうなると思いますか。あなたの周りには、同じように陰謀論を信じ広めたいと考える人が残り、先鋭化した思想についていけない大多数の人は離れていくのではないでしょうか。


 陰謀論を広めようとする人たちは、自分たちの主張を絶対に正しいものと信じ、否定するもの断罪し、自分たちの主張に都合のよい事実のみを根拠としてつまみ食いします。

 陰謀論思想から、言説を信じることで次第にその行動様式にも染まっていくのです。


 最近あなた言動が、これに近づいていることは自覚していますか。陰謀論ひとつの説として受け止めるにとどまらず、その善悪二元論的な考え方を自分の中へ取り込んでいることに気づいていますか。


 先月、攻撃的な言動非科学的な情報拡散を控えてほしいとお願いした頃、次第に過激化していくあなたの振る舞いをそばで見ていて、私はとてもしんどかったです。趣味アカウント積極的思想を発信し、周りからかに距離を置かれていることを察して切ない気持ちになっていました。非科学的な言説に対し、どう反応してよいのかわから困惑していました。


 しんどければミュート・ブロックしてくれとあなたは言いますが、実際にそれをしてしまえば、今後あなたと一緒に趣味を楽しむことはできなくなりますよね。

 受け止め方は人それぞれだから、と言うのは、一見、冷静な態度に思えます。離れてもどうでもいい他人ならばそれで構わないでしょう。

 しかし、私や親しい人たちに対してまで、気に入らないなら見なければいいと言ってしまうのは軽率ではありませんか。私はあなたにとってその程度の存在なのかと、悲しくなりました。


 趣味を楽しむために始めた発信なのに、一緒に趣味を楽しむはずだった人々が離れていく。そして孤立すればするほどこの傾向が加速する。

 信じることが自由であっても、思想を広めようと発信することには責任が伴います。その思想自体賛否があることはもちろん、その他の発言陰謀論的な価値観を持つ人の発言と受け取られるようになります。「結局、陰謀論を広めたいんでしょう?」「ヤベー奴の言うことはヤバい」となるのです。既に、趣味アカウントの一部のフォロワーの間ではそういう空気になっています

 陰謀論の主張内容や拡散方法に対して、不快感嫌悪感を抱く人がいることを想像していますか。第三者にそういった感情を抱かせる発信をする人から、離れたいと思う人がいることは想像できますか。


 陰謀論は、カルトマルチと同じように、思想に染まることで人格を変え、周りに広めようとすることで人間関係破壊するのです。



 初めにも書きましたが、もっと関係の薄い相手であれば、陰謀論にハマったと感じた時点で穏便に距離を置いていました。思想洗脳された人を見るのはしんどいし、説得することは困難だからです。

 それをせず、反感を買うかもしれないこんな長文をわざわざ送り付けたのは、私があなた失いたくないからです。あなたのためなんて言うつもりはありません。私のためです。嫌な女に彼氏を奪われそうになって焦る気持ちに似ています。結果としてどうにもならなかったとしても、黙って見ているのは耐え難い。


 どうか、これがあなたに見せる最後文章になりませんように。頭を冷やしてほしい。


2024-05-19

目を閉じて3分間、記憶の中の風景をひとしきり散歩して、生前祖母おはようと言って、祖母家庭菜園に水をやる、りっぱなオクラが育っていた…そんな思い出……

ぱちりと目を開ける、ぼくは椅子に座っていて目の前にはモニターがある、ここは現実、さっきまでどこか遠い世界を旅してきたような、淡い錯覚に包まれる……

2024-05-16

大学ときテレビ局のお手伝いみたいなアルバイトやってて

自分の他にいた学生、まあ夜勤から男ばっかりで12、3人はいたんだけど

皆180cmはあったな

漏れ無く全員細身だったけど 一番高い人で190cmぐらいあったと思う

特に部活やってるわけでもなく、皆THE文化部って感じだった

俺は170ちょっとから並んで歩くとちょっと浮いてた

170ちょっとって別にめちゃくちゃチビってわけでもないしそれ位の背の奴って沢山いるはずなんだけど、

何故かそのバイトには背の高い人しかいなかった

しかも全員国立のめちゃくちゃ賢い大学だった

頭良い奴ってみんな背が高いのか?って錯覚するほどだった

でも休憩のときにはみんな彼女欲しい!とかお金ない!とか言ってて不思議だったわ

理系の人多かったしよっぽど出会いがなかったのかな、いや大学生って結局みんなそんなもんなのかもしれない

今頃結婚して家庭持ってるんだろうな

背が180cmあって痩せてて勉強できてって本当すごいよ なかなかいないのになんであんなに密集してたんだろう

滞納したときカード各社

・エ○ス

電話がありえないぐらい高圧的

え、サラ金に借りたっけ?大丈夫?って錯覚するぐらいぞんざいだった

社内の方針なのかもしれない

滞納するような奴に電話してるんだから寧ろそれぐらいで良い、良いんだけどあまりにも対応が雑だったのでそのうち客とトラブル起きないか不安になった

・○天

期限にかなり厳しい 電話したときの支払日の選択肢が当日かその翌日かしかなかった もちろん会社としては正しいと思う 受け答えは敬語だった

・三○○友

一番態度が柔らかかった 手紙の文面も下手に出てる感じだった 滞納するような奴であっても一応は客扱いしてくれるあたり流石だと思った

支払期限も督促した日からある程度期間を空けてくれていて(2週間程度)配慮が感じられた

ももう少し支払が遅れていたら態度が変わっていたかもしれない

2024-05-15

anond:20240515111322

そっち系って相手に「殺される」と本気で錯覚させることに成功した事例はあるけど、本当に殺し遂げたことって実はないんだよな。

メンタルブレイクさせて自殺を決行させる、がMAX

尾崎清光とか。

監禁暴行なんかはそこそこあったけど、骨折まりだし。

2024-05-14

anond:20240514143031

賞を作って祀りあげて価値があるのだと大衆錯覚させてただけで

文学なんぞにゃ最初から何の価値もないで

2024-05-12

人間視覚というのは、かなり中央の部分しか色の検知が出来ないらしい

から真ん中以外の周囲は色がない映像とのこと。

しかし、我々が認識している世界が全面フルカラーである

これは脳が目一杯機能してそのように見えるように工夫しているかららしい。

目は定期的に周囲の空間スキャンしている。

そのときに色の認識をしているのは視覚中央部分だけでその他は白黒なのだが、

目は周囲をスキャンした映像をつなぎ合わせて上手いこと世界フルカラーに見えるような映像に変換してるらしい。

これすごいよね。

同じことを機械やらせるとなったらなかなか大変なことだと思う。

とすごいすごいと言ってればいいわけでもない。

というのは人間世界を誤認識してしま理由も同じ機能によるものからだ。

要するに見えていないものでも見えているように錯覚させてしまうのだ。

ちょっと試して欲しい。

実際、視界の中で見えているものと思い込んでいるものがどれほど見えていないかを。

ここまでは見えていると思っているものでも案外と人間の視界は狭い。

それでも我々が周囲のことを把握している思っているのは脳がそのように錯覚させているからだ。

セクシーな女の人の写真の背景にゴリラが写っていても気づかないみたいなのとかもそれ。

このことをよく理解して認識していないと事故が起こる。

信号のない交差点自動車で右折しようとする。

一時停止して右を見て左を見て何も来ていないから右折。

と右折してからルームミラーを見ると車が真後ろにいる。

いったいこの車はどこから来たんだ?

なんて経験がある人もいるのでは?

これなんかは典型的錯覚で見えていないものが、なかったことにされている現象だ。

人間は絶えずこのような勝手想像をしている。

要はね、焦点がどこに当たっているか?を常に意識する必要がある。

人間なんてど真ん中のことしかわかっていないんだ。

とよくよく了解していたら、錯覚は起こりにくい。

見えている範囲で言えば真ん中のことしか実際には見えていない。

そのことを忘れないことは大事だ。

こういったことは視覚だけでなく、人間の様々な認識で現れる。

私達は、実際にはこの世界のことを殆どわかっていない。

どうしてスマホの表面を指で撫でると文字入力できるのか?

このスマホの画面はどのような仕組みで表示されているのか。

スマホに触れている指の先っぽの爪、これはなんで伸びるの?

ほとんどのことを何も知らない。

でも、生きているとそういう知らないということを意識することが出来ない。

なのになんとなくわかっているような気だけはしている。

脳がそのような働きをするからだ。

スマホにはタッチスクリーンが内蔵されていて電位的なものと感圧を測定して……

とか全然理解していないのになんとなく言葉だけは出てくる。

これは生成AIが嘘を言うのと同じ仕組みだ。

(と断言したがもちろん同じ仕組みなのかどうかは知らない)

でもまあ結局、人間というのはかなり適当な生き物なんだ。

から天才になる人っていうのは、なんで?なんで?って子供の頃質問を連発する。

やっぱ天才子供の頃から違うんだねとかいうけど、

これは逆説で天才からなんで?って聞くんじゃなくてなんで?なんで?って理由を確かめる人だけが天才になれるんだよ。

なんか話がズレたな。

とにかく人間というのは焦点を合わせた物事しか正しく認識することは出来ないということだ。

その他のことは生成AI連想するように物事勝手でっち上げて「現実」だと認識させている。

人間が自信を持って嘘を言うのもそういうことだ。

タイトルしか読まずに反論をするのとかもそれ。

勝手連想して勝手に内容をでっち上げてそのことに反論している。

から焦点がどこに当たっているか認識する必要がある。

反論を書く前に、ちょっと待って私はタイトルしか読んでない!、と気づかないといけない。

大事なのは、いま焦点を当てているのはどこか?ということ。

アンガーマネジメントなんかもそう。

怒り沸騰しているときには、「怒りの出来事」に心の焦点が当たりきってしまっている。

そのことに気づいて焦点を他のことに移す。

とにかく焦点。

人間大事にしなくてはいけないのは、いま焦点がどこに当たっているか?を認識すること。

本来はN=1で再試行不可なのに、何度でも試行できそうに錯覚する

という問題婚活にはあると思う。

結婚相談所で成婚した時は、結婚相手と会ってからはすごくスムーズに進んで「これまでの苦労は何だったんだろう?」という気持ちだった。

なので、婚活については「結婚相手出会えたら終わるよ」という「宝くじを当てるには当たりくじを引きましょう!」みたいなことしか語れない。

ただ、これってけっこう本質だという気がしている。

多少の欠点があっても今会っている相手結婚していいかなと思える人はすぐに結婚していって、より良い相手を求めて何度もお見合い交際を繰り返す人はいつまでたっても成婚できない。

これが仕事趣味だったら、何度も繰り返してより良いものを目指すことができるのは美点になるけど、婚活ではそうはならない。

2024-05-11

anond:20240511214046

アナタだって気に食わない相手には便宜をはかったりせずに冷たく接するでしょう?

人間ってなぜか扱ってる品が高額であればあるほど客に対して自分のほうが立場が上だと錯覚ちゃうんですよねえ

サンタさんを信じる子供に頭が良くなる薬だよって小麦粉入りのカプセル飲ませるのどうでしょう

錯覚嘘つくなら

勉強方面でやるのは?

プラシーボ効果を狙って

anond:20240511092733

NHK80年代特集再放送されてたりするけど、今より少し画素が荒いくらいかなと思った

ノイズは乗ってなくかなりクリアだった

それでもナレーションの口調、音楽(テクノポップ風)の雰囲気80年代映像かなとは思ったけど

YouTubeで撮像管で撮影された動画を見てみたら、本当の雰囲気が味わえるかもしれない

それにしても、あの画質の良さだとテレビに映ったDOSみたいな黒い画面がまるで今時のハイテクのように錯覚しそう

2024-05-10

https://anond.hatelabo.jp/20240508103703

記事

増田で何度か大炎上した経験から増田で知性のカケラも感じさせずブチギレてる人たちを分析してみると、いろんな話を

真実客観的に認められた事実主観的事実、伝聞、ポリコレお気持ち表明、願望、

くらいのざっくりしたレベルにすらうまく分類できてない気がするんだよな

事実気持ちで殴りかかってきたり、願望的なお気持ち表明に対して誰もが知ってて前提にしてる事実ドヤ顔披露してきたり

同じ日本語を使っているか言葉が通じるように錯覚してるけど全然通じていないことも多い

は三行目まで増田しか登場しないため、増田で知性のカケラも感じさせずブチギレてる人たち=増田達だが

後半の事実気持ちで殴りかかってきたりする、のは増田ではない(増田は殴り掛かられるほう)。

なので誰の話をしているのか分からない。

これを通じる日本語にするには以下のようにしてはどうだろうか?

argument:知性のない増田炎上する(内省

増田で何度か大炎上した経験から増田で知性のカケラも感じさせずブチギレてる増田たちを分析してみると、

自分も昔はそうだったが、いろんな話を(後略)

argument:ブクマカトラバ増田には知性が無い

増田で何度か大炎上した経験から増田で知性のカケラも感じさせずブチギレてるブクマカたちを分析してみると、(後略)

こうしてみると日本語は high context というが実際は no context とか no argument というのが相応しいのではなかろうか。

例えば background は context に明記しなければ context ではないが書いていないため「誰もが知ってて前提にしてる事実」が何なのか分からないがそれを「ドヤ顔披露」したり、

argument (事実として何の話をしているか)がないため「事実気持ちで殴りかかってきたり」する。

同じ日本語を使っているか言葉が通じるように錯覚してるけど全然通じていないな!なんで日本語が通じないのか言葉にできてやっとすっきりした!

まさしく no argument (話にならない)というわけだ HAHAHA! 増田も通じない日本語よりも英語で書いたほうが良いかもしれんな。

2024-05-08

増田で何度か大炎上した経験から増田で知性のカケラも感じさせずブチギレてる人たちを分析してみると、いろんな話を

真実客観的に認められた事実主観的事実、伝聞、ポリコレお気持ち表明、願望、

くらいのざっくりしたレベルにすらうまく分類できてない気がするんだよな

事実気持ちで殴りかかってきたり、願望的なお気持ち表明に対して誰もが知ってて前提にしてる事実ドヤ顔披露してきたり

同じ日本語を使っているか言葉が通じるように錯覚してるけど全然通じていないことも多い

2024-05-07

妻とまだ付き合っていた頃、たまたま胸の大きな女性とすれ違った時にその人のことを目で追ってしまたことがあった。

あ…と思って振り返ると彼女と目が合い、でも彼女は何も言わなかった。

後日、デート彼女は胸が大きく見える服を着てきた。それは胸が大きく見えるよう錯覚させる柄の服だった。

その服を今日、妻が着ていた。

なんだか懐かしくて、俺はそれで結婚を決めたんだけど、それは内緒だ。

2024-05-06

錯覚右回りにも左回りにも見えるやつ

そういう有名な動画あるじゃん

あれって、最初右回りに見えていても「左回りだよ」って言われて意識してみると今度は左回りに見えてくるやつ。

あれの音声版というか、意識の仕方によって聞こえ方が異なるようなものを見つけたから試しに聞いてみてほしい。

https://youtu.be/5UlkVQx0f2Y?si=Is4kqyYCNN8gTHip&t=146

その音声とはスト6のザンギ台詞

正式には「効かん効かん!」らしいけど、自分はずっと「危険危険!」だと思ってた。

でも「効かん効かん!」だと知って意識するとそう聞こえてきたか不思議というか…面白いなと。

この作品が好きな自分が好きって信者

作品評価されると自分が褒められてると錯覚

批判されたら人格攻撃認識して激怒する

お前は作品とは無関係な一消費者しかなく

お前の感情にも存在にも価値はないことを自覚してくれ

風俗にはまるとまるで自分が求められてるような錯覚になるので危険

自然恋愛以外の接触サービス禁止した方がいい

そもそも日本では女性社会進出の是非についての国民合意がなかった

憲法第14条には普通に男女平等について書かれている。

男女雇用機会均等法や1999年改正均等法、女性活躍推進法など女性社会進出のための法令もある。

なので今の日本では女性社会進出なんて、国民全員の「総意」のようなものである錯覚していたのではないか

しかしよく考えてみると、国民全員を巻き込むような形での女性活躍の是非を問うたことがあっただろうか。

女性社会運動は戦前から存在し、戦後GHQ指導の形で憲法男女平等が明記され、戦後80年の間に色々な法令が作られた。

しかし、どれも総選挙国民投票という形で、例を挙げれば郵政解散のように国民全員でコンセンサスを決めた過程は無かったと思う。

1989年参院選のマドンナブームについては、あれは自民党リクルート事件の逆風に過ぎなかった。

2014年の衆院解散総選挙では、女性活躍を打ち出した安倍政権への審判選挙であり、これが戦後初めての国民コンセンサスとなった(結果は安倍政権圧勝)。

こうして考えてみると、最近まで女性社会進出のものの是非を問うた国民合意存在しなかったのである

世の中が何となく「これから女性時代なんだ」という雰囲気があっても、実際に女性社会に出てくる場面に遭遇すると、日本人は簡単保守化した。

女性採用しないし、女性総合職はすぐ辞めてしまうし、男性の育休は認めないし、専業主夫も認めない。

体感として、2014年以降のこの10年間で社会女性活躍への姿勢が一気に変わった気がする。

2024-05-05

依頼の水分含有量を気にする季節

依頼の水分含有量を気にする冬。

ベランダに干している洋服ピックしてお出かけに行こうとする瞬間、外気温が低くて洋服に水分が未だに含まれているのでは無いのだろうか?と錯覚してしまう事がよくある。

そんな季節ももう絶え絶えになってきて、雨と晴れを繰り返すデジタルな季節になってきた。

あの、お布団を天日干ししたての優しい香りを堪能できる季節が待っていると思うと時間が進む怖さもなくなってくる。

anond:20240505180739

人間畜生とは違うというのは思い上がりにすぎん

社会形成してその秩序の内側にいることから錯覚しているだけで人間もしょせんは野蛮な動物

他の動物と同じように、自分相手を弄べる力と知能を持っている事を自覚すれば、どこまでも残酷になれる

人間より高次の知的生命体がいたとしてもそれは変わらないだろう

なぜなら知能を発展させるための好奇心残酷さと表裏一体だから

結局のところ生命というのは侵略ゲームから逃れられない

そこにルールなんてものはなく、ルールとして縛りを勝手に作った者から裏をかかれて滅びていく

ルール愚者のために作るものであり、愚者支配するためのもの

(自称)賢い統治者が愚かな民衆という囚人へかける枷のようなもの

他人を縛ろうとするとき自分支配者の側に立とうとしている傲慢さを自覚しろ

まして己に枷をかけて枷を自慢しようとするな

男女共に頭が良く建設的な会話をできる人間存在するが

そういう人たちは早々にお互いを人生パートナーとしており、

家族間のみで建設的な議論をしているため

底辺インターネットお気持ち表明をすることなどない

アンフェ、MGTOW、反出生フェミ男嫌い風俗

ここらへんの人間はそういうまともな人を一切観測できないため、世界にはまともな異性が存在しないと錯覚する悪循環に陥ってしま

哀れなり

2024-05-03

インベスターZの映画損切りの件で、カルト勧誘を思い出した話

俺は個人的にはね、邦キチは映画をサゲないのが良いと思う派なわけよ。

名作も迷作も世の中がそう勝手に言っているだけと言わんばかりの強烈な邦キチの熱量部長が適宜突っ込むという作劇が絶妙バランス映画自体を貶さないで済んでいると思うわけよ。

あと、あん清潔感のある同衾への動線ある?押し入れから枕だけ取り出してswitchと一緒にやってくるみたいな。乾いているわけではなくしっとりもしていない青春空気感俺もう怖いよ。

なんだっけ (( 閑話休題 ))、そうそうXで燃えるほどでもなく話題になってたインベスターZ(インベ)の話ね。良い宣伝だよね。WinWinだよね。

でも俺はカルト勧誘を思い出してゾッとした。

いま公式ポストで該当回読めるから読むと良い経験になると思うんだけど、これ流れがすごい怖いんだよね。

まず、ラーメンおごってもらえると思って部活の先輩についていったら、観ろって言われて「感動作、大ヒット」ってポスターに書いてある映画を"見たくもない"って自分で言っておいて、自分で金払って観始めるんだよね。

もうここが怖い。ナチュラルにその集団の中の指示に従うという刷り込みが終わってる。見ないとラーメンおごってやらないぞって言うエクスキューズ言い訳)も準備してある。

怖い怖い。映画観る金でラーメン自分で食えよ。もうそ集団の中のイベントに参加するためには身銭を切る必要があるって意識に上ることすら無くなってる。

で、まあ映画を観始めてクッソつまんねぇなあって思うこと自体はアリだと思うわけよ。ここを否定する映画好きはまずいないと思う。

ただ、インベ作中の主人公が「客をバカにしているとしか思えない!」みたいな感想に、あれ?みたいな違和感を感じると思うのよ。

で、映画館で席を立ってしまう。まあこれも個人的にはアリだと思う。トイレで席立つ人を想像しなくても、まあ、割と映画祭とかでエログロの時って席を立つ人、いるよね。

個人としてはXでの風潮とは別で、観たくもない映像押し付けられたときに見ないという選択肢を取るのは決して映画嫌いを意味しないと思ってる。

映画って体験として強烈だからトラウマが刺激されるとか全然あると思う。

感情を揺さぶる力が映画にはあると思っているし、だからこそエンタテインメントとしてこの感情の揺さぶられ方は嫌だと言って拒否するのはアリだと思ってる。

から安心してほしい。少なくとも俺は映画の途中で観るのを止める人が映画好きを公言してても別に普通のことだと思う。

ただなあ、インベの席の立ち方って「こんなもの最後まで観たらバカになる!」とか言って席を立つんだよね。

そのあと、実は何分で途中で出てくるかが、その集団投資部)恒例の賭け事の対象ってのは、まあそういう部活の謎の伝統あるよね、みたいなのは判る。

ただね、その後たぶん、ん?って思うセリフがちょくちょく作中の人から語られるのよね。

この賭け事の伝統っていつからやってるんスか?あー、映画大衆化した戦後のことだろう、とか。

映画最初の5分で面白いかツマラナイかわかる、とか。

(5分でツマラナイってわかるヤツがレコードタイム18分っていうのが、微妙リアルちょっと面白いけど。宣伝10分+本編5分+退出3分だとありそう)

まあ、時間無駄だと思った後、惰性でみるこた無いんでは?ってのは、その通りだと思うわけよ。

いやー、映画最後どんでん返しがあるかもよ?という意見があるのはわかるけどさ、ソレ、ホント有言実行してる?とも思うのよ。

あー、一本の映画とあるかもしれないけどさ、アイアンマン観てこういうアクションものは肌に合わないかなーと思ったとしてさ、いや経験になるしそこは映画好きならマーベルシネティックユニバースは全部観てから語るべきでしょ、とホントになってるかなーと。

今期1話で切ろうと思ったアニメちゃんと完走してから1話を語るようにしてますか?という。

もちろんね、エンドレスエンドレスエイトを実況板に張り付きながら見経験は一生の思い出にはなっているけどさ、それを強要できるかな、という。

うそう、で、インベの話ね。

投資部に入るものはさっさと席を立たなければならない、というあたりが、カルトっぽいのよ。

選択肢錯覚に近いんだけど、ここまでで既にインベの世界観共感する読者には刷り込みが終わってるわけよ。

大ヒットするような感動作は、観るとバカになるような映画だ、大衆化した映画なんてものは、投資家が観るようなものでは無いっていうね。

ソコを前提としたうえで、つまらないものをつまらないと思いながら最後まで観ることを何の価値もないと断ずる。

しかしたら最後面白くなるかも、とか、挽回する可能性は低い、ではなく、ハッキリ言いきる。

株価の話で損切りの話もしたうえで、金よりも時間大事と気づいたお前はテストパスしたと言う。

作劇としても大変に巧みで、「いやいやそうは言っても最後最後面白くなるかも」という反論を「それっていずれ株が上がるかもと思って塩漬けしてるのと同じじゃん」と"自分で"気が付けるようにしてある。

インベの主人公も、自分で気づいたという点を評価してもらっている。

これものすごくカルト勧誘っぽいのよ。

インベの主人公は、なんだかんだと言いながら、全て自分で行動している。

自分お金映画チケットを買い、自分映画を観て、自分映画を途中で観るのを止め、その行為を「お金より時間大事とオマエが気が付いた」と評価される。

誘導はされているけれども強要はされず、解説はされているけれども自分で気が付いたことにされており、不満点は相手が聞いたうえで断定的に回答する(「過去は忘れる」)。

ホモソーシャル部活動の体だからそこまで違和感はないけれども、これ、同様の体験大学入学時に魅力的な先輩からなされたときに、それってカルトではって気が付けるか俺には自信は無い。

しかもよ、背景にはうっすらと自分は凡人とは違うっていうエリート意識というか、投資意識みたいなものがあるわけよ。

ラーメン屋に誘うというフレンドリー関係性、映画館で途中で席を立つという"他人とは違う"体験損切りという部内で通じる単語を通じてグループ内の価値観を共有していく。

しかもこれ、漫画としても同じ構成になっていて、漫画というなじみのある媒体で、大衆の感動するような映画には流されない俺というちょっとしたアルアルを追体験させて、損切りという価値観を共有している。

ココに対して、「いやーその価値観はこれこれこういう理由で狭量だよ」と伝えても、おおむね反発を受けるか、わかってないヤツ扱いされると思う。

だってこれカルト洗脳の手順をそっくりなぞっているもの

しかも大変に良くできた作劇なので、漫画を読んでなるほどと納得した人は、映画最後まで観る派に対しては「ああ、こいつは損切り出来ない投資家に向いてないヤツなんだな」と思わせるようになっている。

俺はカルトの脱退のさせ方は詳しくないのであんまり的確なことは言えないんだけど、あの漫画に納得する人を否定したり馬鹿にしたりするだけでは、少なくとも価値観を変えることはできないだろうな、と思う。

そして、インベスターZという漫画の作劇は、少なくともあの映画損切りの回は、とても怖いと思った。

実は同じくらい、今回の件で映画最後までみる経験派も"危うい"と俺は思っている。すごく配慮したコメントしている人もいる一方、そうでない人もいるから。

映画は数あるエンタテインメントのうち一つでしか無いので、それを重視しない人生もまた、俺は尊重したいと思う。

サタンタンゴを観た人類しか得られない経験は間違いなくあるけど、それを貴重な経験だよって誘う勇気は俺には無いから。

あと、最後まで観る強硬派は、MCUのエンドゲーム以降の観る順番を教えて下さい。ワンダヴィジョンくらいからついていけてないです。お願いします。

ECサイト運営に取り組んできた 


中途採用ECサイト業界に入った。二十代半ばの頃である外資ということで緊張してたけど、意外とそうでもなかった。

厳しい社風ではあったが、それはルール数字に厳しいというだけであり。自社のポリシー規則に従って行動していれば、結果が悪くてもそうまで低い評価が付けられることはない。

もっというと、上の意向をしっかり確認して動くということか。いや、違うな。ちゃんとした意思決定過程を踏むということだ。上の判断必要なら議論をし、委任事項であれば自分責任物事に挑み、失敗しても成功しても検証記録を残していく。これだけのことができずに消えていく人間を何十人も見てきた。

語りが過ぎた。私はeコマース(ネットでの買い物)の世界で長い間働いてきた。実はもう転職が決まっている。記念に、これまでの努力過程を書き綴っておきたいと思った。ちょうど今は卒業シーズンである

ただ、努力はしたけれども、いい結果が出ないことの方が多かった。もしくは結果自体の測定ができないか。それでもいくつかの改善はできた。その一部を記していきたい。

私の専門分野はレビューシステムだった。あなたも、ECサイトで★を付けたことが一度はあるのではないか。私は、そのあたりの仕組みやルールを作っていく部門で働いていた。SE寄りではなくて、インフラ寄りでもなくて、格好よくいえば社内Sler企画といったところか。

これから、何点かのトピックに分けて思い出深い改善活動について述べていきたい。なお、特定用語を出すとどこの会社かわかってしまうので、専門用語一般的言葉に置き換える。例えば、あるレビュークリック等で賛意を示すことは「いいね!」で統一する。



1. 愉快犯レビュアー対策

 昔は、ある特定レビュアーへの通報が多かった。違反報告か、問い合わせ窓口(TEL,mail)を通じて、「あのレビュー誹謗中傷だ」「特定個人名誉を傷つけている」「製造メーカーへの粘着が見られる」「差別的表現を用いているので削除すべし」といったものが多かった。確かに通報先のレビューを読んでみると、大変よろしくない表現散見された。

 当時は、電話によるカスタマーサポートがあった。その窓口に、正義感を持った方々が、上記の善くないレビュー及びレビュアー(bad egg)について抗議していた。

 こういった問題あるレビューについて、私がいた部署では対応必要と考えていなかった。直属の上司も、さらに上の人間も、どの国にも地域にもいる悪口をたくさん言う人としか捉えていなかった。

 しかし、私や数人のチームメンバーは、彼ら悪辣レビュアー(bad egg,bad person)の行為が、サイト全体の害になると考えていた。具体的には、次のような行為を彼ら(彼女ら)は行う。

特定企業や出品者の商品に対して一つ星(1/5)を付ける

・彼らのレビューにおいては、読んでいる人を煽る表現が目立つ

商品をわざと口汚く罵り、マイナス評価罵倒コメントが付くことを喜んでいる

 ※アニメ漫画小説といったエンターテインメントに多く見られる

 特に、一番下のタイプ顧客場合サイト利用者不愉快な印象を残す可能性が高い。対処必要と思われた。

 しかし、データがなかった。上司にある対策提案した際に言われたのは、「今あなたがしようとしているのは、私の権限を超える行為であり、本社への協議必要である主観ではなく、根拠を示したうえで提案せよ」というものだった。

 それから半年以上かかったものの、私とその小さいチームで初版検証資料作成した。それは、次の結論から成り立っている。

悪辣レビュアーと論戦になった顧客は、その後半年間での実質退会率が高い

・その顧客層は、その後半年間での商品購入額が低下する

 具体的なマイナス幅を提示することはできないが、統計学上、数パーセント以上という有意範囲顧客マイナスの影響を与えていた。当然売り上げも落ちている。

 悪辣レビュアーは、一般的顧客レビュー内容を巡って論争(※当時はコメント機能あり)になった際、いわゆる煽り行為をする。その口汚い言葉顧客を傷つけ、顧客体験を棄損してしまう。そんな当たり前のことに気が付くのは容易だったが、数値的に証明することは難しかった。

 私たち検証結果は、上の階層へと引き継がれた。さらに細かく検証するという――それから数ヶ月が経って、本社の方から通達があった。

「次のとおりレビューシステム仕様変更検討する。そちらの考えをまとめて回答せよ」とのことだった。以下は仕様変更案の参考文面である

改善案‐

「参考にならなかった」のコンバージョンボタン(Conversion Button)の廃止検討する。

理由:悪質な利用者一定数いることで顧客体験を損ねている。顧客がより安全ショッピングを楽しむためにも、悪意をもって低評価をする者への対処必要である

私たちは、その通達と、添付されていた検証資料を読んだうえで、時間をかけて再検証を行い、廃止は正しい行為であるという回答を上申した。

加えて、現状のレビューシステムにある顧客同士で討論できるコメント機能についても、建設的な議論が行われているとは言い難い状況にあることから廃止提言した。



2. 不正レビュー対策

 積年の課題だった。残念ながら目下解決には至っていない。不正レビュー根絶の目途もつかない。明白な違反者であれば発見処分ができるのだが、グレー段階での処分は難しい。

 実際に、不正を行ったと思しき者を見つけることはできる。AIが発展した現在だと、いわゆるサクラレビューと呼ばれるものシステムの方で自動的発見し、一定確率で怪しいものを報告してくれる。

 昔は、一件一件手作業であったり、Excelフィルタ機能を組み合わせるかのように検索条件を設定して虱潰し(shirami-press)に見ていく必要があった。

 そう、不正行為と思しきレビューを見つけることはできる。あくまで見つけることは。だが、はっきりクロだと断定し、処分を下すのは人間しかできない。1日につき何十件、多い日だと百件以上も上がってくる不正と思しきレビュー対応するのは不可能に近い。

 多くのECサイトには、利用規約社会倫理に反する行為をする利用者(販売者注文者、閲覧者)を処罰するためのポジション存在する。弊社においても当然あったが、少数精鋭が過ぎて不正レビューへの対応が後手に回っていた。

 不正を見つけることはできても、処分することは難しい。冤罪があってはならないのはもちろんのこと、微妙なケースである場合も、利用者が今後弊社を利用してもらえるよう最大限配慮する必要がある。

 はてなのサービスでいうならば、以下の利用規約適用に係る取扱いが最も近い。

d. 迷惑行為嫌がらせ行為誹謗中傷行為、正当な権利なく他者精神被害経済的被害を与える行為

e. 自分以外の個人会社団体を名乗ったり、権限なく特定会社や団体の名称使用したり、架空個人会社団体を名乗ったり、事実がないにも関わらず他の人物会社団体業務提携や協力関係があると偽ったりする行為

はてな利用規約 第6条第2項から抜粋


 私は、学生時代からはてなのサービスを利用している。はてな匿名ダイアリーにおいては、この規定制限的に運用しているように見える。

 というのも、明らかに釣りと思われる投稿をしたり、他人なりすましたり、特定企業や団体を匂わせる文書を発しているエントリ一定数みられるが、運営規約規範として対処している様子はない。

 推測ではあるが、99%のクロであっても、それが100%でない限りは対処しないという方針であろうと思われる。冤罪を避ける意図もあるが、意見多様性を保持するためでもあるし、はてな匿名ダイアリーひとつ実験場として捉えているのかもしれない。当方は、増田なる場所を蟲毒のひとつであると考えている。

 話を戻す。レビューに関する不正行為について――その大半がサクラ行為であるが、不正行為抽出までは技術的に自動化できるものの、最終判断は人がせねばならない、かつ間違いがあってはならない――という課題について説明した。

 ただし、今のところはそれで問題ないと個人的に考えている。というのも、不正レビューへの対処が迅速ではないというだけで、悪質な行為をする利用者を取り締まること自体はできているからだ。技術が向上すれば、今後の改善も見込まれる。

 今でも、ECサイトを覗いているとサクラレビューが多く散見される。会社を去って他業界に行く自分がいうのもどうかと思うが、今後も建設的な手段により不正行為への対策効率化される未来を願っている。



3. レビュアーランキング

 多くのECサイトでは、役に立つレビューを行った人に賛意を示すことができる(冒頭の「いいね!ボタン)。多くの点数がついたレビューは、商品欄において上位に表示されるようになる。

 どのECサイトも、できるだけ多くのレビュー投稿してほしいと考えている。世の中の儲かる商売というのは、消費者に働いていただくことで成り立っている(GoogleTwitter典型例。もちろんはてなもそうである運営会社ブロガー生産活動によって生きている。ほかに食べログリクルートメルカリなど)。

 過去の弊社においても、どういった仕組みを採用すれば多くの利用者レビューを書いてもらえるのか、サイト黎明期の先達は検討検討を積み重ねた。

 結果として、レビュアーランキングシステムという、今では各社で一般的になった仕組みが誕生した。かつてECサイトが未開の荒野を歩いていた時代発明ひとつである

 永きにわたって活躍したランキングシステムだが、今では隔世の感が否めない。レビュアー同士の競争を促進することで、より多くの良質なレビューが生まれるという判断があったが、それは一企業人の錯覚に過ぎなかった。一企業においても高度の統計分析可能となった現代において判明したのは、その役割を果たさなくなっていることである

 以下は、当時の弊社内での調査研究報告の一部要約になる。

レビュアーランキング存在によって、自らの票を集めることのみを目的としたレビューが増える。初めは良質なレビューを書いていた利用者でも、ランキング上位になった後にレビューの質が低下する傾向にある」

 ある時、自分の書いたレビューがバズったとする。それは、有名な映画小説漫画アニメか、化粧品家電製品衣服か、はたまた書籍か、なんでもいい。自分レビューが数百人からの「いいね!」を集めたとする。その後も良質のレビュー投稿し続け、同じような体験を繰り返したとする。そして、あなたは晴れてレビュアーランキングの相当上位に昇った。あなた投稿したレビューのどこかに、それを示すバッジ掲示される。

 さて、晴れて上位レビュアーとなったあなたであるが、その後に何もしなかった場合順位は落ちていく。数ヶ月も何もしなければ、まず確実にバッジは剥がれる。元に戻るのだ。

 それが嫌なレビュアーもいる。上位レビュアーでありたいがために、関連商品にとりあえずのレビューをいくつも投稿する。人の目を引くために過激表現を使うし、ゴシップサイトさながらの低俗言葉遣いをすることもある。また、省力化のため、自己他者レビュー内容の一部を借用することがあるかもしれない。

 上記調査研究において、上位レビュアーによるそういった傾向が明らかになった。特にサブカルチャーにおいては顕著であった。

【具体例】

・人気作品新刊が発売になると最速でレビューを付ける

・新作アニメの公開時期になると、数行程度のレビュー無差別に付けて回る

・水平展開するコンテンツ原作アニメ小説映画舞台etc)の各所に似たレビューをする

 現在では、レビュアーランキングシステム廃止されている。上に挙げたようなマイナス効果の方が大きいというのが、社内の統一された意見となった。

 レビュー自体については、今後も廃止されることはないだろう。私自身も、レビュー調査研究を続ける度に学びになることがあった。人の親愛の興味深い傾向(ex.数千字にわたって自分家族の話をする)であったり、笑いを狙ったユーモア(ex.ヘッドフォンの音質は、元の電源によって異なる。原子力発電火力発電かソーラー発電かを聞き分けられると一人前)であったり、その道のプロと思われる学術的なレビュー読書カテゴリに多い)も多数拝読した。



日記は以上である。懐かしい思い出を振り返る機会ができてよかった。年度末ということで、新しい職場に移る前に買き始めておきたかった。投稿ゴールデンウィークになってしまった。

次の職場も、一般企業と各消費者を結びつけるタイプ仕事になる。フリマアプリ会社である。残念ながら、自分仕事を通じて、どれほどの顧客体験社会にもたらしたのかを測定できる手法は未だ確立されていない。私が生きているうちに、そういった手法が生み出されることがあるのだろうか。

最後に、ここまでお読みいただきありがとう。今後、あなたが利用した商品レビューしたことで、そのサイトショッピングをする何千、何百万人という利用者が喜ぶ未来を祈っている。

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